失業保険の基礎知識

【高年齢求職者給付金】65歳以上で退職した人の失業保険

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65歳以上で退職すると失業保険はどういった扱いになるのでしょうか?

このページでは「65歳以上の失業保険」について紹介します。

65歳以上で働く人の扱い

結論から言うと、「雇用保険の対象外」となります。

65歳というのは年金がもらえるようになる歳だからです。

65歳以上の人は新たに雇用保険に入れない

雇われた時点の年齢が65歳以上なら雇用保険には入れません。

ただし、65歳になる前に雇用保険に入って65歳以上になっても継続している場合は「高年齢継続被保険者」という特別な扱いを受けます。

つまり、雇用保険に入っていた人が65歳になった時に雇用保険から外れなければならないとか、失業後にまったくお金がもらえないということではないんですね。

ただし、高年齢求職者給付金の対象になる

高年齢継続被保険者なら66歳であろうが雇用保険に入った状態は継続しています。

失業した場合は、一般的な失業保険ではなく「高年齢求職者給付金」が支給されるシステムになっているのです。

高年齢求職者給付金の額

賃金日額日額手当給付率パターン
2,470~4,939円1,976~3,951円80%A
4,940~12,140円3,952~,6,070円50~80%B
12,141~13,420円6,070~6,710円50%C
13,421円以上6,710円(上限)50%以下D

参考【基本手当日額】失業保険は一日あたり何円?計算する方法とは

高年齢求職者給付金の給付日数

雇用保険に入っていた期間高年齢求職者給付金
6ヶ月以上1年未満30日分
1年以上50日分

被保険者期間が6ヶ月という部分は失業保険と比べて短くなっています。

参考失業保険を受給できる場合について確認しよう

「高年齢求職者給付金」と「通常の失業保険」の金額

  • 65歳以上で退職する場合:高年齢求職者給付金
  • 60歳以上65歳未満で退職する場合:通常の失業保険

両者では比べると次のような違いが出ます。

 退職時の年齢金額
高年齢求職者給付金65歳以上50日分
失業保険60歳以上65歳未満自己都合90〜150日分

65歳になる前に辞めたほうがいいか

失業保険なら最低でも給付日数が90日です。金額だけ見ると65歳になる前に辞めて失業保険を選ぶほうが得のように見えますよね。

ただし、実質的にはそこまでの差がないかもしれません。

自己都合退職

自己都合退職は給付制限期間が3ヶ月あるため、もらえるまでは4ヶ月ほどかかります。

参考失業保険手続きから受け取るまでにはどのくらい日数がかかるのか

高年齢求職者給付金

一方で、高年齢求職者給付金は、1回の失業認定後、一括でもらえます。

どちらを選ぶかは人による

  • 4ヶ月無収入を我慢してから失業保険をもらうか
  • 1回で50日分もらうか

ちなみに、年金をもらいながら失業保険を受け取ることはできませんが、高年齢求職者給付金なら年金も受け取れるといった違いがあります。

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